2023/08/10
こんにちは 管理栄養士の下山です?
8月のメインイベント“ねぶた祭り”が終わり、まもなくお盆がやってきます。
今年のねぶたはハネト自由参加などコロナ禍前の体制に戻ったことで大盛り上がりでしたね✨毎年お盆が過ぎれば涼しくなってくるので、この暑さももう少しの辛抱かな?なんて思いながら過ごしています☀️
さて、今週の栄養指導でも「最近は暑くて冷たい麺類ばかり食べている?」「桃やスイカなど果物を食べることが増えた?」と、みなさんすっかり”真夏の食生活”でした。
今回はそのなかの一つの事例をご紹介します。
夏の訪れとともにHbA1cが悪化?
今回初めて栄養指導を受けられた患者さん。
1年ほどHbA1c6%台で経過していましたが今年6月に7%台へ、今月は7.5%へと悪化。
体重増加はみられず、ご本人より「食事量の増加もなく、菓子類や清涼飲料水を控えるなど努力している」とのこと。
ご本人もHbA1cが悪化するような心当たりがなく困っていました。
夏の主食”冷たい麺類”
そこで直近1〜2ヶ月の食生活について、さらに掘り下げて振り返ってみることに。
すると2つの変化がありました。
それは
・昼食や夕食の主食がごはん→そうめんになった
・麺類が増えてからおかず(主菜や副菜)は食べないことが多い
ということです。暑さが厳しい今の時期は冷たい麺類の摂取頻度が多くなりますね。我が家もそうです。
このような食事内容の変化によって、どのような影響がでてくるのでしょうか?
糖質量
ここでAさんが摂取していた1食あたりのごはんとそうめんの糖質量を比較してみましょう。
※基本主食(1食あたり):5月まで ごはん150g*3食/6月以降 朝ごはん150g,昼夕そうめん(乾)100g
・ごはん 150g(普通盛り) エネルギー234kcal/糖質53.4g
・そうめん(乾) 一束(100g) エネルギー333kcal/糖質70.2g
そうめんのほうが1食あたり糖質+16.8g。
スティックシュガー(1本3g)を例に考えると、約6本分糖質が多いということです。※16.8(g)÷3(g/本)=5.6(本)
さっぱりしていて食べやすく、ヘルシーに感じがちなそうめんですが”糖質は高い”ことが分かります。
意識すること
麺の量一回量を少なめにする/次の食事で調整する
週の半分以上など、摂取頻度が高い場合は一回量が多くなっていないか見直してみましょう。また一回量が多くなった場合は次の食事で主食量を減量するなど調整するようにしましょう。
麺類+たんぱく質をあわせて摂取
麺類はごはん食と比べて”主食単体”の食事になりがちです。特にそうめんやうどんなど精製度の高い麺類は単体の摂取で食後血糖値が上がりやすくなりますのでたんぱく質や食物繊維が豊富な食品とあわせてとることで血糖値の上がりを緩やかにする効果が期待できます。
とはいっても麺類のメリットはサッと茹でて簡単に食べられるところ。おかずを用意するのも面倒なときはすぐに食べられるたんぱく源をストックしておきましょう。
我が家の冷蔵庫。すぐに食べられるたんぱく源を並べて収納しています。ゆで卵をまとめて作って殻付きのまま保存するのも便利です。ギリシャヨーグルトは脂肪0かつたんぱく質も10gほどとれるのでデザート代わりによく食べます。魚の缶詰も便利ですね?
精製度が低い麺類を選ぶ
麺類はそばなどの茶色い(精製度が低い)麺類のほうが、そうめん・うどんなどの白い(精製度が高い)麺類よりも食後血糖値が上がりにくいという特徴があります。
”精製度が低い”ということは食品に含まれる食物繊維量が多いということで、その食物繊維が腸管から糖の吸収を抑える役割を担っています。
”そば”か”そうめん” ご自宅に乾麺をストックするなら”そば”のほうがおすすめです。
まとめ
暑い日が続き、麺類メインの食事となっている方も多いと思います。私もその一人です?
摂取頻度が多くなる場合は麺の種類や量、栄養バランスを意識した食品の組み合わせで上手にバランスをとっていきましょう☀️
昨年夏にも麺類に関する記事をUPしていますので、ぜひそちらもあわせてご覧ください?
みなさんの「こんな工夫してるよ〜?♀️」というアイデアもぜひ教えてくださいね??
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2023年8月10日 10:22
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(三沢空港, F16と帆立フライカレー?)