2022/08/28
みなさんこんにちは 管理栄養士の下山です。
ねぶたやお盆など夏の行事も過ぎ、朝晩はぐっと涼しくなりましたが日中はまだまだ暑い日が多いですね。
さて、暑い日のごはん みなさんのご家庭ではどんなメニューが多いでしょうか？ちなみに夏の我が家は冷たい麺類の頻度が増えます。
夏バテで食欲が落ちているときも のどごしがよく食べやすい麺類ですが、ごはんと同じ糖質ですから食べる量や一緒に食べる食品の組み合わせが重要になります。
今回は「麺類の糖質とおすすめの栄養素の組み合わせ」についてお話します。
麺類と血糖値
麺類の糖質量
まずは普段食べている麺の量を確認してみましょう。参考としてごはんやおにぎりなど一緒に食べられることが多い食品も記載してみました。
・ごはん 普通盛り1杯(150g)・・・55.2g
・おにぎり 1個(100g)・・・36.8g
・ゆでうどん 1袋(180g) ・・・37.5g
・そうめん(乾麺) 1束(50g)・・・33.6g / 1束(100g)・・・67.2g
・ゆでそば 1袋(160g)・・・38.4g
・そば(乾麺) １束(100g)・・・53.6g
例えば1日の指示エネルギーが1600kcalの方であれば、1食150g(糖質55.2g)のごはんが適量です。しかし「大盛り」や「ごはん＋麺類」といった「糖質の重ね食べ」が習慣化していると糖質のとり過ぎに繋がってしまいます。
夏は果物やアイス、清涼飲料水で血糖値が悪化するケースがよくみられますが、そのような心当たりがないのに血糖値が悪化してしまった・・・という方はこのような形で糖質のとり過ぎになっていないかもチェックしていただきたいと思います。
GI値
以前のブログでも触れていますが、同じ麺類でも精製された白い食品と、精製度の低い食品では食後血糖値の上がり方が変わります(GI値)。後者のほうが食後の血糖値の上がり方が緩やかという特徴があります。
よく「糖尿病にはうどんやそうめん(白い主食)よりもそば(茶色い主食)のほうが良い」といわれるのはそのような理由からです。
GI値については2021/01/04の「全粒穀物を摂取することのメリット」という記事にまとめていますので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね☆
栄養素の組み合わせ
たんぱく質
日本人のたんぱく質の推奨量は18〜64歳の男性は1日65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の女性は50gとなっています。そうなると1食あたり約20gは摂取したいところ。
1食分の麺類に含まれるたんぱく質は大体10g前後ですから、食事を麺類のみで済ませてしまうと不足してしまいます。
そこで組み合わせてとりたいのが肉や魚介、卵、大豆製品といったたんぱく質です。麺メニューの中に取り入れて1品料理にするもよし、そのまま食べられる豆腐や納豆を追加するもよし、残りもののおかずがあれば一緒にとるもよし、とりやすい形で取り入れましょう。
食物繊維
1品料理になりがちな麺類は食物繊維も不足しがちです。別に副菜を1品追加したり、トッピングとして「山菜」「きのこ」「わかめ」など食物繊維が豊富な食材や旬の野菜を取り入れるのも良いですね。まだまだ出回っている夏野菜は麺類のトッピングによく合います♪
【NG】糖質を多く含む食品
麺類は糖質主体の食品ですから、組み合わせる食品も糖質が高いものだと糖質のとり過ぎへと繋がり、食後高血糖や肥満の原因となります。具体的にはいも類やかぼちゃ、マカロニ、春雨が主体の料理です。「麺類＋ごはん」の組み合わせ同様、これらの組み合わせも意識してみましょう。
おすすめレシピ２選
野菜たっぷり☆サラダうどん（調理時間：10分）
【栄養情報】（1人あたり）
エネルギー：428kcal / たんぱく質：21.1g / 脂質：16.9g / 糖質：49.0g /食物繊維：6.2g / 食塩相当量：2.6g
【材料】（2人分）
・うどん 2玉
・ツナ缶（水煮） 1缶 ☆
・マヨネーズ 大さじ1☆
・めんつゆ 300mL（希釈が必要なものは表記に沿って希釈）
●トッピング（お好みで！）
・レタス 2~3枚
・水菜 1/2茎（25gほど）
・トマト 1個
・きゅうり 1/2本
・ゆで卵 2 個
・かつお節 適量
・きざみのり 適量
【作り方】
①鍋にお湯を沸騰させ、卵を入れて茹で卵を作る（７分くらい）
②☆を混ぜ合わせ、ツナマヨを作る
③トッピングの野菜をそれぞれ食べやすい大きさに切る
④うどんを茹で、冷水で冷やし、水気を切る
⑤器に①〜④、かつお節、刻みのりを盛り付け、めんつゆをかけて完成
【アレンジ】
トッピングの野菜はかいわれ大根、オクラ、アスパラ、パプリカ、オニオンスライスなんかも良いですね♪
また、かつお節、刻みのりのほか、すりごまをふりかけるのも風味がぐっと良くなります。めんつゆのかわりにごまだれをかけて変化をつけるのも◎
香味野菜香る♪ぶっかけそば（調理時間：10分）
【栄養情報】（１人あたり）
エネルギー：407kcal / たんぱく質：27.7g / 脂質：10.0g / 糖質：47.3g /食物繊維：7.4g / 食塩相当量：2.5g
【材料】（2人分）
・そば 2玉
・めんつゆ 300mL（希釈が必要なものは表記に沿って希釈）
●トッピング（お好みで！）
・きざみオクラ（冷凍） 60g
・きゅうり 1/2本
・みょうが ２個
・長ねぎ 10cm
・カットわかめ 大さじ２
・豚こま肉 150g
・きざみのり 適量
【作り方】
①きざみオクラ（冷凍）を電子レンジの解凍モード（200w）で1分ほど加熱し解凍する
②きゅうり、みょうがは千切り、長ねぎは輪切りにする
③カットわかめを水でもどす
④そばを茹で、冷水で冷やし、水気を切る
⑤鍋に湯を沸かし、豚こま肉をくぐらせて冷水で冷やす
⑥器に④を入れ、①②③⑤をのせてめんつゆをまわし入れ、きざみのりをのせる
【アレンジ】
香味野菜は大葉を使用しても◎ほかにもなめこ、軽く焼き目をつけて食べやすく切ったナスをのせてもおいしそう☆
たんぱく源として豚こま肉を冷しゃぶ風にしてトッピングしていますが、ゆで卵や納豆に置き換えてもOKです
まとめ
麺類を栄養バランスよくいただくポイントは
①体にあった量にし、糖質の重ね食べは避ける
②たんぱく質、食物繊維を組み合わせた献立にする
③精製度が低い種類（そば、全粒粉パスタなど）を選ぶ の３つです。
暑い日以外にも麺類の献立のときはぜひ意識してみてくださいね。献立の栄養バランスがぐっとよくなりますよ?
2022年8月28日 5:00 PM
｟ かきざき糖尿病内科クリニック ｠
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（今朝の三沢、太平洋）